小口現金

定額資金前渡制度での小口現金の続きです。

①小口現金を前渡しした時

  • 【例題】
  • 定額資金前渡制度(インプレスト・システム)により小口現金30,000円の小切手を振り出し、小口係に資金を前渡しした。

  • (借方)
  • 30,000
  • (貸方)
  • 30,000

小切手を振り出したので仕訳をすることになります。小口現金勘定は資産なので、資産勘定から資産勘定へ別の勘定科目へ移ったということになります。

②小口現金を支払った時

  • 【例題】
  • 小口係は電車代160円、文具代200円を小口現金から支払った。

  • 仕訳なし

仕訳はしないんですね。いま仕訳をしなければならない人は会計担当者なので、小口係が現金の支払いをしても仕訳はしません。もちろん、小口係の側では支出があったら、小口現金出納帳にいくら使ったかを記録しています。

③小口係から報告があった時

  • 【例題】
  • 会計担当者は小口係から次のような報告を受けた。
    電車代 160円  文具代 200円

  • (借方)
  • 160
  • (貸方)
  • 360
  • 200

一定期間のあいだ、小口係が②の支払い時に支払っていた費用の分の報告を受けたので、まとめて仕訳をすることになります。

あと、そのほかに例題以外で小口現金でよく登場する費用と勘定科目です。

電車代、バス代旅費交通費
切手代、ハガキ代、電話代通信費
コピー用紙、ボールペン代消耗品費
電気代、ガス代、水道代水道光熱費
お茶菓子代、新聞代、その他に該当しない支払い雑費

④小口現金を補給した時

  • 【例題】
  • 会計担当者は小口係に小切手360円を振り出した。

  • (借方)
  • 360
  • (貸方)
  • 360

小口係が管理していたお金が一定期間のあいだ360円減少したため補給するということですね。小切手を振り出すので、貸方が当座預金勘定になります。

そして一定期間の取引が一巡したので、ここで小口現金の勘定口座を見て確認してみましょう。

30,000
160
360
200

30,000円+360円-160円-200円=30,000円(借方)と定額資金前渡制度なので30,000円が小口現金としてあるぞ、ということになります。

支払報告と補給が同時のとき

簿記3級の試験の問題文中に「ただちに小口現金を補給した」となっている場合があります。このときは③支払報告時と④補給時を同時に行ったと考え、一つの仕訳にまとめて処理をします。

  • 【例題】
  • 会計担当者は小口係から次のような報告を受け、ただちに小口係に小切手を振り出し小口現金を補給した。
    電車代 160円  文具代 200円

  • (借方)
  • 160
  • (貸方)
  • 360
  • 200

この仕訳は、③小口係から報告があった時の仕訳と、④小口現金を補給した時の仕訳を合算して小口現金勘定を相殺したものと考えればわかりやすいと思います。

小口現金はパターンで解けると思います。以上、定額資金前渡制度による小口現金の処理でした。