部門別個別原価計算の手続き-相互配賦法

相互配賦法

相互配賦法とは、補助部門費を製造部門と補助部門に配賦する方法です。なお、簿記2級で学習する相互配賦法は補助部門費の計算を2段階に分け、1段階目ではサービスの提供割合の通りに補助部門費を配賦し、2段階目では、1段階目で他から配賦された、補助部門費の提供割合を無視して製造部門に配賦する方法です。

相互配賦法も計算仕方は決まっているので、パターンで解けます。ですが簿記の試験ではあまり出題されません。ですので工業簿記を一通り学習してから、戻ってくると良いと思います。

  • 例題
  • 次の資料にもとづき、相互配賦法によって補助部門費を製造部門に配賦しなさい。

  • 補助部門の実際用役提供量
    切削部門組立部門動力部門工場事務部門
    動力供給量700kWh300kWh---200kWh
    従業員数17人18人5人---
  • 実際部門別配賦表
    製造部門補助部門
    合計切削部門組立部門動力部門工場事務部門
    部門費合計570,000238,000184,00078,00070,000
    第1次配賦
    動力部門費
    工場事務部門費
    第2次配賦
    動力部門費
    工場事務部門費
    製造部門費

解答

実際部門別配賦表
製造部門補助部門
合計切削部門組立部門動力部門工場事務部門
部門費合計570,000238,000184,00078,00070,000
第1次配賦
動力部門費78,00045,50019,500---13,000
工場事務部門費70,00029,75031,5008,750---
第2次配賦8,75013,000
動力部門費8,7506,1252,625
工場事務部門費13,0006,3146,686
製造部門費570,000325,689244,311

相互配賦法はまず、1次集計と2次集計とに分けて考えます。そして2次集計は直接配賦法の時と同じ計算方法で解きます。

<1次集計>

  • 動力部門費配賦率:78,000円÷(700kWh+300kWh+200kWh)=65円/kWh
  • 切削部門へ:@65×700kWh=45,500円
  • 組立部門へ:@65×300kWh=19,500円
  • 工場事務部門費へ:@65×200kWh=13,000円
  • 工場事務部門費配賦率:70,000÷(17人+18人+5人)=1,750/人
  • 切削部門:@1,750×17人=29,750円
  • 組立部門:@1,750×18人=31,500円
  • 動力部門:@1,750×5人=8,750円

<2次集計>

簿記2級の相互配賦法の2次集計は簡便な方法で、補助部門同士のサービスの授受は無視します。1次集計で集計された工場事務部門からきて、動力部門に残った補助部門費8,750円と、動力部門からきて、工場事務部門に残った補助部門費13,000円をもう一度配賦します。

  • 動力部門費配賦率:8,750円÷(700kWh+300kWh)=8.75円/kWh
  • 切削部門へ:@8.75×700kWh=6,125円
  • 組立部門へ:@8.75×300kWh=2,625円
  • 工場事務部門費配賦率:13,000円÷(17人+18人)=371.42……/人
  • 切削部門:@371.42…×17人=6,314(四捨五入)
  • 組立部門:@371.42…×18人=6,686(四捨五入)

この辺りは数字ばかりで、ひるんでしまうかもしれませんが、参考書なんかの練習問題を何度も繰り返し解いて電卓叩けば、慣れると思うのでぜひ試験の得点源にしてほしいです。