総合原価計算の計算方法-すべてが完成した場合

総合原価計算の計算方法

月初と月末に仕掛品がない場合

では実際に総合原価計算の計算をみていきます。まずはもっとも単純な、月初と月末に仕掛品がない場合、製品の材料を全て投入して月末にはすべてが完成した場合の総合原価計算をみていきます。

  • 例題
  • 当社は製品を大量生産している。次の資料により、完成品原価、完成品単位原価を計算しなさい。

    [資料]

    1.生産データ
    月初仕掛品0個
    当月投入150
    合計150個
    月末仕掛品0
    完成品150個
    2.原価データ
    直接材料費加工費
    月初仕掛品0円0円
    当月投入90,000円60,000円

    材料はすべて工程の始点で投入している。

    完成品原価     円

    完成品単位原価   円

解答
  完成品原価   150,000円
  完成品単位原価 1,000円/個

まず生産データの上から足し引きする損益計算書の報告式みたいな形式は、いま慣れてしまってください。工業簿記の問題もこういう足し引きする形式で出題されます。あとは用語ですね、月初仕掛品はあの仕掛品のことで、当月投入は原価計算期間内に投入されたすべての数量という意味ですね。完成品原価は、原価計算期間ないに完成した製品の金額の総額で、完成品単位原価は完成品原価を完成品数量で割ったものになります。なのでこの例題は資料から、原価計算期間中に150個分投入して150個完成して、金額はいくらいくらです、と読み取れます。

総合原価計算の問題を解くときは、仕掛品勘定のボックス図を使って解くと便利です。ボックス図というのは通称で、もとは仕掛品勘定科目のTフォームです。仕掛品勘定に投入されたときの仕訳は、おそらくこう仕訳しているはずです。

発生時

  • (借方)
  • ×××
  • (貸方)
  • ×××
  • ×××

完成時

  • (借方)
  • ×××
  • (貸方)
  • ×××

この仕訳から仕掛品勘定を抜き出したものがボックス図になります。

ボックス図

仕掛品
直接材料費
加工費(当月投入)
製品(完成品)

なので仕掛品勘定からできた、元は同じものですから、私はボックス図で書かずに、Tの字を書いて問題を解いたりしています。仕掛品という文字も省略してます。ボックス図の書き方は決まっておらず自由です。

また、直接材料費と加工費を分けて計算するので、ボックス図は2つ書くことになります。例題に戻りましょう。

仕掛品-直接材料費
当月投入
150個90,000円
完成
150個90,000円
仕掛品-加工費
当月投入
150個60,000円
完成
150個60,000円

ボックスの左側・借方側に当月投入した分の数量と金額を、右側・貸方側には完成した製品の数量と金額を書きます。必ず貸借は一致します。例題の場合は、当月の製造費用がすべて完成品原価になっているので、貸借は同じ数量と同じ金額になっています。そして完成品原価は90,000円+60,000円で150,000円、完成品単位原価は、150,000円÷150個で1,000円/個が答えになります。

総合原価計算をすることによって完成品1個あたりの原価がわかることになりました。完成品の総金額を完成品の数量で割るのが総合原価計算の基本です。

完成品原価=当月総製造費用

完成品原価=当月総製造費用がベースになって、ここから条件が追加して変化していくことになります。

以上が月初と月末に仕掛品がない場合の総合原価計算の計算方法になります。