端数利息の処理

端数利息の処理

端数利息の処理の続きです。

  • A社社債 額面100,000円
  • 年利率:2.4%
  • 利払日:年1回12月末
  • 売買目的で購入

3.社債を利払日の翌日以外の日に購入し、次の利払日をむかえたケース

ここが問題です、社債はいつでも売買をすることが可能でした。例えば3月末に公社債を購入して次の利払日をむかえたとします。保有期間は4月1日からの9ヶ月ですね。

このとき購入者は前回の利払日の翌日から売買日までの間の利息分を、購入者(買主)が前の所有者(売主)に端数利息を支払うことになります。(この例の場合3ヶ月分600円)社債を利払日の翌日以外の日に購入した場合、購入者は社債そのものの購入金額と、前回の利払日の翌日から売買日の間の利息を加えた金額をあわせて購入する際に支払うことになります。

なぜ利息分を立替えなければならないのかというと、今回3のケースは利払日に利息をA発行会社から受け取る事になるわけですが、その時に受取る金額が1年分満額の2,400円を受け取ることになっているからなんです。社債を発行するA社の側からすると前の社債の所有者が誰で、その前の所有者が誰で、そのまた前は、といちいち把握できないので現在の所有者に利息を全部支払ってしまうんです。ですが期間の途中から購入した現在の所有者に全期間のあいだの利息を全てもらってしまうことになるというのは、以前持っていた所有者との関係で不公平になってしまいますから、前回の利払日の翌日から売買日までの間に別の所有者がいれば、その別の所有者にその保有した時間に応じた分の利息を支払うということになっているんです。これは慣習になっていて昔からそういう仕組みになっているんだそうです。利息を一旦支払っておいて、利払日に全て受け取るという仕組みなんですね。この立替えた分の利息を端数利息といいます。

もちろん利息を受け取る金額は最終的に変わりません、時の経過に応じて利息を受け取ることになります。例の場合では、

  • 100,000×0.024×
    • 9ヶ月
    • 12ヶ月
  • 1,800円

ですが勘定上の計算では計算の過程は変わるということに注意して下さい。有価証券利息の勘定口座はこんな感じになります。

有価証券利息
売買目的有価証券6002,400

600円2,400円1,800円

ちなみに2のケースで1,600円の利息を受け取っていますが、誰から利息をもらっているのかわかりますよね、売却した次の所有者から利息を受け取っているんですね。

4.社債を利払日の翌日以外の日に購入し、次の利払日をむかえる前に売却したケース

考え方は同じです、利払日以外の日に購入したので、社債自体の代金と端数利息を足した金額をまとめて支払い、利払日をむかえる前に売却したら社債そのものの売却金額と購入日翌日から売却日までの有価証券利息をまとめて受け取ります。

  • 例題
  • 次の一連の取引の仕訳をしなさい。なお1年を365日とする。
    (1)×1年7月25日に、売買目的で甲社社債(額面金額10,000円、年利率3.65%、利払日は6月末日と12月末日)を額面100につき95円で購入し、代金は端数利息とともに小切手で支払った。

    (2)×1年12月31日 甲社社債についての利息を受け取り、当座預金とした。

(1)

端数利息が生じた場合、有価証券利息勘定(収益)の減少で処理をします。端数利息の金額は日割りで7月1日から7月25日までの25日なので、

  • 100,000×0.0365×
    • 25日
    • 365日
  • 25と求まり25円が端数利息として

前の所有者に支払われることになります。

そしてこれに社債の金額9,500円を足した9,525円が当座預金から支払われることになります。

社債の計算は大丈夫でしょうか?債券の計算方法は額面総額を一口あたりの額面で割り、何口あるのか口数を求め、口数と購入金額をかけて購入代価を求めるのでした。

口数10,000÷@100100口

よってこの甲社社債の購入代価は100口×@959,500円になります。

また売買目的とあるので借方は売買目的有価証券勘定を使用し、まとめると

(1)

  • (借方)
  • 売買目的有価証券
  • 9,500
  • (貸方)
  • 当座預
  • 9,525
  • 有価証券利息
  • 25

と仕訳されます。この時の有価証券利息勘定は、

有価証券利息
当座預金25

有価証券利息は借方から始まるんですね。★1

(2)

社債を保有し続けて最初の利払日がきました。受け取る有価証券利息は

  • 100,000×0.0365×
    • 184日
    • 365日
  • 184と求まり、勘定科目は通常指定が

なければ現金ですが、今回は当座預金と言われているので仕訳は

(2)

  • (借方)
  • 当座預
  • 184
  • (貸方)
  • 有価証券利息
  • 184

このようになります。この時の有価証券利息勘定は、

有価証券利息
当座預金25当座預金184

25184で159円が6月末日~12月末日までの有価証券利息になります。

公社債は利払日以外の日に購入した時は利息を立て替えておき、利払日には満額受け取るということが端数利息の処理になります。

★1試験中、問題用紙に有価証券利息勘定が借方側にあるとあれ?って結構ビビリます。