満期保有目的債券

満期保有目的債券

2級では新たに満期保有目的の債券について学習します。

満期保有目的債券とは

満期保有目的債券とは、満期まで所有する目的で購入した債券のことをいいます。満期というのは返済期限、償還期限が到来するまでという意味です。
満期保有目的債券の債券というのはこの場合、公社債と同じ意味と考えて大丈夫です。

公社債を持ち続けていると、一定の期間ごとに利息がもらえます。その利息を得る目的で長期間にわたって満期まで保有しているのが満期保有目的債券になるんですね。要するに公社債を購入してこの公社債を長期利殖目的で持つぞ、と決めれば満期保有目的債券に区分されるということになります。ですから、いったん満期保有目的債券と決めた公社債は基本的に売却してはいけないということになります。もちろん企業側で無理やり売却することは可能です、しかし正当な理由なく売却したばあいは、その企業にペナルティが課されることになります。

では区分の話が出たので質問、公社債を値上がり値下がり差額を狙う売買目的で持っていたらどうなると思いますか?それは売買目的有価証券になるんでしたね。株式や公社債は所有目的で区分が変わるのでした。★1

もう一つ質問です、株式を満期保有目的債券に区分して処理することができるか?できませんね、株式には一般的にですが満期はありません、満期保有目的で株式を保有することはできないんですね。★2

保有目的区分
短期売買目的満期保有目的
株式
可(売買)---
公社債
可(売買)可(満期)

満期保有目的債券の話に戻ります。このページはお金を貸し出す投資家の側になったときの話、満期保有目的で公社債を受け取ってから満期に償還されるまでの一連の処理はどのようにしたらいいのかという話になります。満期保有目的債券関連の処理をするタイミングは、公社債の有価証券を満期保有目的で

  • 購入した時
  • 利息を受け取った時
    決算をむかえた時
  • 満期償還した時

これが基本的な流れになります。売却した時の処理は上でお話した通り無いんですね。

満期保有目的債券のヤマ場は決算の時でしょうか、償却原価法の処理を学習します。

公社債の有価証券を満期保有の目的で購入した時

満期保有目的の公社債を購入したときは、満期保有目的債券勘定(資産)★3を使います。

また公社債については満期保有目的でも端数利息の計算が必要であればおこないます。

また取得原価は、有価証券の購入代価と証券会社に支払った手数料などの付随費用を加えた金額が取得原価になります。これは3級と同じですね。

満期保有目的債券を購入したということは、利息を受取る権利と、満期をむかえたら額面金額が返済されるという権利を得たということになるんですね。ここは売買目的有価証券と区別されるポイントです。

  • 例題
  • A株式会社はB株式会社社債(額面100,000円)を満期まで保有する目的で額面100円につき98円で購入し、購入手数料5,000円も含めた代金を小切手を振り出して支払った。

  • (借方)
  • 満期保有目的債券
  • 103,000
  • (貸方)
  • 当座預
  • 103,000

新しい内容はとくにありません、いままで通りの購入代価+手数料で処理をします。

このB株式会社社債の購入代価は1,000口×@9898,000円になります。

そして98,000円に付随費用を加えた103,000が取得原価になります。

満期保有目的の有価証券の利息を受け取った時

保有している満期保有目的有価証券の利息を受け取ったときは、売買目的の時と同じく、有価証券利息勘定(収益)を用いて処理をします。

このときの相手方の勘定はおぼえていますね、簿記上の現金のところで紹介した、期限が到来した公社債の利札は通貨代用証券で現金勘定でした。

  • (借方)
  • ×××
  • (貸方)
  • 有価証券利息
  • ×××

そして利息についてですが、満期保有目的有価証券は公社債券をメインに取り扱っています、公社債ということは購入日が利払日でなければ端数利息の処理をしなければいけません、そして端数利息の処理をされているということは、公社債を購入したとき立替払いをしているということですから、有価証券利息を計上するときの金額は、保有していた期間で割って求めるのではなく、前回の利払日から今回の利払日までの満額が計上されるということになります。売買目的のときみたいに保有日数で金額を求めたらダメですよ。